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バイクのタンクの塗装です。
カスタムバイクを製造販売されているショップさんからの依頼です。
バイクのお客さまは、車ではあまり使われないような塗色を希望されることも多く、戸惑うこともありますが、新しい発見も多く面白かったりもします。

ショップより依頼された状態です。
一つ一つカスタムで手作りなので、溶接跡や溶接の熱による歪、クラインダーの粗い傷などがあり、車のパーツと比べると、表面はだいぶ粗いです。

凸になっている部分をサンダーで削り、板金パテにてキズや凹になっている部分を整形します。
板金パテの主剤と一緒に写真とってみました。
板金パテは主剤と硬化剤を混ぜ合わせることによって、化学反応して硬化します。

パテによる整形後、下塗り塗装のサフェーサーを塗布します。
元々の表面が荒れているので、サフェーサーはかなり厚めに塗布します。

熱を加え、しっかりと乾燥硬化後、目の細かいサンドペーパーで研磨します。
研磨する前にドライガイドコートという粉を塗ります。
その後にサンドペーパーで研磨していくと、凹部やキズの部分には黒い粉が残るので、キズ等の見落としがなくなります。

続いて、上塗り塗装に入りますが、今回は塗色にこだわりがあるお客様でした。
紫と言われていたのですが、最終的に選ばれたのが、原色見本カードの中のパール原色「ネオマイカベース06Ｒ」と黒の混合色でした。

原色見本カードは、普段の色あわせの参考にすることはあっても、その色で塗装することはほとんどなく、塗装方法の詳細がわからず、メーカーに問い合わせしました。

塗装方法ですが、3層構造になります。
①まずブラックで塗装
②マイカベース（パール）色とブラックを3対1で混ぜたもので塗装
③クリヤーにて塗装する

マイカベース（パール）は紫色ではなく、どちらかというとクリーム色っぽいので、ブラックと混合することで紫になるのが不思議ですね。

上塗りの乾燥硬化後、磨きをかけて完成しました。
かなりキレイな紫パールになりました。写真で伝わりますでしょうか。
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